「これなら絶対負けないってもの、君には無いよね」

身内から言われるとさすがに凹む。
思えばこれまで、色々なものに手を付けてきた。ぷよぷよ遊戯王アーマードコア。身の程知らずな質だからいずれもてっぺん取る気で(笑うところ)始めたのだが、地に足つけて見回してみればすべてにおいて下手の横好きの域を出ない。中途半端。器用貧乏。改めて考えてみれば凄まじい言葉である。時を失い夢忘れ、夢を忘れて道外れ、そしていま一人の未来ある若者としての矜恃すらを打ち砕かれようとしている俺にはこの四字熟語がやけに重たい。頑張ってと言われるのは嫌いである。見向きされぬのも寂しいものだ。ただ傍らで、何も言わずに、理解せずとも良い、俺のあらゆる驕奢と愚昧を許容してくれる者が欲しい。人はそれを友と呼ぶ。友が欲しい。