魔の多機能手帳

金が無いのに買いたくなるのが文房具というやつで、これ絶対使わねーなと直感しても気付けばレジに進んでいる。ここのところは極力外に出ないという方法でこの病を抑え込んでいたが、何分詰めが甘かった。本日、電脳世界において生涯二冊目となるほぼ日手帳2011spring日曜始まりセットを注文する。四五〇〇円也。
どこからどんなリンクを経てそこへ至ったのか、今となってはまるで思い出せない。ぜんぜん忙しくもないくせに、ほぼ日手帳の一日一頁という途方も無い余白へ一体何を書き込むというのだろう。メモ代わりにするにしても、新品の状態で引き出しの隅に横たわっているほぼ日手帳2010を使い回すのでは何故いけなかったのか。ご丁寧にカバーまで合わせて新調しやがって。絵柄コンプリートでもするつもりなのか知らないが、この度の買い物を我慢すれば新しい僕っ娘を四人ないし五人は調査出来たはずである。ただでさえ窮乏極まりない研究資金をハイカラな手帳などに回すとは、狂っているとしか思えない。
しかし何より解せぬのは、これだけ後悔しておきながらキャンセルしようなどという気が微塵も湧いて来ない点である。というかむしろ、到着を今から待ち望んでいるのである。春よ、来い。