霜月も半ばを過ぎて

絵のモデルにしたいと騙って女の子を自宅に連れ込み自分の性器をくわえさせ、尚もぐずる少女に「ここは真剣十代しゃぶり場なんだよ!」と檄を飛ばす調教系漫画。ふとした拍子に思い出して、あれは鮮烈だったなと部屋を探るのだが、さてどの雑誌のどの号に掲載されていたどんな作者の何という漫画だったか。
霜月も半ばを過ぎて、しかし今春からはまだ一年も過ぎていないのだった。もっとずっと歳をとった気がするし、もっとずっと時間を犠牲にした気がする。はっきりしているのは、どう足掻いても俺は一日二十四時間の速度でしか先へ進まず、一日二十四時間もの速度で先へ進まざるを得ないということだ。内面は停滞し外面は維持されるのだ。顎髭が伸びるのは早くなった。