ボク女とボク少女

“女”という語は幼女から老婆まで、あまねく女性を内包する。“少女”は“女”のなかでも発育過程の直中にある未成熟(成熟するということがどういうことかは一先ず置いておいて)なものを特別に指す。では、たとえば早川あおいはボク少女だろうか。ボク女だろうか。
リトルリーグ在籍時の早川あおいはボク少女だと確信する。議論の余地さえ無いように思う。恋々高校で投げていた頃も十分少女と呼べる。マリーンズに入団したあとはどうだろうか。年齢的にはほとんど大人だが、自らの力量や存在意義に懊悩している様子はやはり未熟、ややもすれば青臭い。ところがキャットハンズに移籍した後ではマリーンズ時代から一転、自らのことよりも球団や後輩絡みのイベントが多いような印象だった。パワフル大学野球部の顧問に就任した彼女を少女などと呼ぶのはさすがに無謀……いや失礼に当たるだろう。
よって早川あおいはマリーンズまでがボク少女、キャットハンズ以降はボク女と呼び分けることが可能、ともすれば適切であるように直感する。しかしこの「ボク女」。俺には馬鹿にしているようにしか見えないのだが、何故か。