四十四/嗚呼、統一規格

今日の出費
食費
森永 ベイクショコラ×二 二五六円
お〜いお茶 まろやか500 一四七円
KETTLE COOKED CHIPS 一七八円
雑費 なし
合計 六〇〇円


輸入物のポテトチップスが店頭に並ぶ。原産国はアメリカ。裏面のフレーバーテキストを読む限りでは堅揚げポテトの系譜らしい。結局、物珍しさから購入を決定。敵の術中に完全に嵌まった形になった。
食べてみた感想だが、とにかく大ざっぱな出来。塩味という話だったが、味付けが不徹底。これでは芋味である。決して誉め言葉ではないことを明言しておこう。なんというか、そう、芋臭いのだ。
それから分厚い。ただただ分厚い。歯応えがあるという謳い文句だったはずだが、そんなポジティブなものではない。広大な砂漠をあてどもなく歩き続けているような、もしゅもしゅとした不毛な噛み応え。これは想像に過ぎないけれど、きっと芋を揚げた油の温度が低すぎたのではないだろうか。でなければ、芋に油が染み込みすぎているか。或いはその両方かも知れぬ。結果として、カルビーをはじめとした日本企業のたゆまぬ努力──つまり“日本人好み”への執着というものを再確認させられた。こういった菓子の輸入品で当たりに出会った試しがない。
一方でアメリカは優秀な統一規格でも知られている。有名なのはマクドナルドのそれだろう。世界中のどこでも、マクドナルドグループは同じ味を提供する。実際、日本とカナダのアメリカのマクドナルド・ハンバーガーには味から色から形から全く以て異なる部分がない。強いて違いを挙げるならアメリカとカナダにおける“Lサイズ”の極端さくらいだろうか。SサイズとMサイズは日本のそれらと同じだが、ことLサイズに限っては色合いが変わって、ポテトもドリンクもバケツのようなカップにこれでもかこれでもかと詰めこまれてやってくる。日本人は面食らうこと必至である。