三十三/サブカルチャー辞典の容量では日本の一人勝ちかも

今日の出費
食費 なし
雑費 なし
合計 〇円
今月は総計五千円以内に抑えたい……と思ったら昨日早速散財していた。なんてこった……
なぜか本題から岩波の哲学小辞典なるものが出てきたのでぱらぱら捲って楽しむ。日本語の、いわゆる国語辞典との差異は大変おもしろい。いっとう違うのは項目毎の濃密度で、これはもう哲学小辞典を味噌汁に例えるなら広辞苑なぞは白湯に思えるくらいの開きがある。説明文にもどことなく味があって、国語辞典は一冊読破する気にはとてもなれぬのに対し、こちらは読み物として十分に通用するレベル。単に知らない知識だらけだったからかもしれないけれども。
日本には大辞典と銘打たれた書は結構多いが、市井の我々がふつうに想像する大辞典というものは、規模からすればせいぜいが中辞典かそこらである。分類学という観点で手本にすべきはやはり欧州だが、ヨーロッパ辞典の充実具合は質・量共に日本の比ではない。ある項目について、まずその語の意味と由来があり、初出を並べ、年代や地域に沿って異なる用いられ方をされていればそれらもフォローする。全ての語へ十全にテキストならびにスペースが割り振られ、そこに妥協や怠惰の影は小指の先ほどもない。我が国にもより厳密な意味での『大辞典』があるにはあるが、情報の集積という観点からいくと欧州にやはり一歩二歩譲る出来と言わざるを得ないだろう。
欧州の辞典がかように拡張を見せた理由はアルファベットやキルケ文字が表意文字でないことや、ヨーロッパが陸続きであることと関連が無くもなさそう(というか誰かがとっくに明らかにしていそう)だが、完全な思いつきなので語る言葉は持たない。
辞典といえば中国の辞典にも凄いのがあるとか。やたらでかいとかいう話を聞いたことがある。詳しくは知らないが、まああの国のことだから今さら何を作っても驚きはしないよ。